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日本刀の作り方・其の一
0.真金吹き、金作り
刀の材料を用意する。最も有名なのは「たたら製鉄」という方法で砂鉄と炭から玉鋼を作る。
砂鉄と炭
たたら製鉄は、島根県の奥出雲地方において、現在毎年一月の末から二月の頭にかけて三代(一回の操業を代という)行われます。
映画「もののけ姫」にも出てきますので名前はご存知の方も多いのではないでしょうか。
具体的には、1mx3mx1.2mくらいの風呂桶のような四角い炉を築きます。
そこに砂鉄と木炭(それぞれ9〜13t程度)を交互に入れながら三日三晩火を焚き続けると炉の底に3.5tくらいの?(けら)と呼ばれる塊ができます。
これを砕いて成分や大きさによって選別しおよそ2.5t、約八種類の和鉄ができあがります。
出来上がった玉鋼
1.水へし、選別
玉鋼は、最初に赤くなるくらいまで熱して、材料により厚さ5〜9?まで打ち延ばして、水に入れて急冷し焼きを入れます。
これを水へしと言います。
このような板状になったものをさらに2〜3cm角程度の大きさに小割していきます。
玉鋼は一つの塊の中でも成分に偏りがあったり、ごみが噛んでいたりするので、このようにして選別していきます。
上の写真の右側がより固く、左は柔らかいのですが…わかりますでしょうか?
このようにして硬さなどで何種類かに分けていきます。
それぞれある程度量が確保できると次の工程に移ります。
2.積み沸かし
てこ棒と呼ぶ鉄の棒の先端に出来た欠片を積んでいきます。
なるべく隙間なく、かつ不純物の出やすいように積みます。
そして和紙で包み、藁灰と水に溶いた粘土を掛けてほどに入れ、1300〜1500℃近くまで温度を上げて叩いて鍛接します。
この藁灰と粘土があることで、表面の融解や酸化を防ぎ鍛接を助けます。
わら灰と粘土を溶かした水
上の写真をよく見て頂くと何となく欠片の形が見えるかと思います。
この一塊にする工程を積み沸かしと言いますが、鉄が鍛接するくらいの温度になると、ほどの中から湯が沸いているような音が
するため沸かすと言い習わしています。
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